今更ながら映画「悪人」を観ました。以前に小説で原作を読み、シナリオ本も読んでからだったので、ストーリーも結末もわかったうえでしたが、役者の演技や映像の迫力にぐいぐい引き込まれました。
深津絵里は馬込光代という平凡な独身女性を愛する1人の男の為に生きる女として、魅力的な女性に作り上げ最優秀女優賞を取りましたが、あまりに哀しい…それでいて強く美しい女で…なんとも素敵な女性でしたね。
対する妻夫木聡も負けてはおらず、この表情!すべてが見事です。
ただ金子美保とのエピソードは結構好きだったので、省かれていたのは残念でしたが…ラストは小説よりも映画のほうが断然良かったですね。哀しくあまりに切ない人間模様ですが、孤独を知り、愛に彷徨う男と女の傑作です。