今回はアメリカ公民権運動の指導者、キング牧師です。
「I Have a Dream 」で知られる有名なスピーチを残し、1964年にノーベル平和賞を受賞したアメリカの人種差別の歴史を語る上で欠かせない人物。1955年のローザ・パークス逮捕事件に抗議してバス・ボイコット運動を指導し、連邦最高裁判所からバス車内人種分離法違憲判決を勝ち取り、これ以降アトランタで牧師をしながら全米各地の公民権運動を指導しました。
ガンジーに啓蒙されたキングの「非暴力主義」はマルコムXやブラックパンサー等が台頭した黒人解放運動の盛り上がりの中では、直接的な力に訴えるブラック・パワーに比べると、自由の意識に目覚め始めた黒人たちにはもどかしく次第に時代遅れなものとして見られることが多かったようですが、殺す人間の世界は広がらないと最後まで非暴力抵抗の可能性を信じ、それを黒人社会に訴えました。
そして1968年メンフィスで暗殺される前日に自らの死を予見するかのような演説を行ったことでも有名です。
その死の5年前「I Have a Dream 」から始まる演説の中で人種差別の撤廃と人類の協和という高い理想を掲げたキング牧師にはその日どんな未来が見えていたのでしょうか?キングの死後、キングの夢見た未来にわたしたちは立てているのでしょうか?そんなキングの言葉をひとつ…
「後世に残る世界最大の悲劇は悪しき人の暴言や暴力でなく、善意の人の沈黙と無関心だ」
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