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快適AV(072)ライフ

快適なオナニーライフを目指した日々の試行錯誤

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ほびろん

先日、演劇実験室◎万有引力の「奴婢訓」を見に行ってきました。

万有引力とは、寺山修司が主宰した天井桟敷の流れを組む劇団。
「寺山演劇」をオリジナルに近い形で見られる唯一の存在です。

そして今回見た「奴婢訓」は、1978年に天井桟敷で初演を迎えてから30年以上も公演されている息の長い作品。
内容は、主人を失った奴隷たちが主人ごっこを繰り返して遊ぶというものです。


寺山演劇はシュールで難解なのですが、本作品も御多分に洩れず理解不能な世界が展開されていました。

そのシュールさは劇場に入った瞬間から展開されていました。
まだ開演前というのに、舞台ではすでに演者がパントマイムを披露。
「奴婢訓」は会場に入った瞬間から既に始まっていたのです。

そして、出演者の姿も異様。
みんな顔を白塗りにしているので、そこら中にXのTOSHIがいました。
XJAPANA1A1Toshi.jpg

中には顔だけじゃなく、全身白塗りにして全裸で椅子に座る強者まで登場。
股間のチン棒もきっちりと白く塗っていましたよ。

そんなシュールな演者が肉体を最大限に駆使してダイナミックに芝居をします。
拷問器具に拘束されながらの芝居や、パントマイムのような動きなど、常に体を使った演技が見ていて引き込まれました。
しかも、芝居をする場所は舞台を飛び越えて客席にまで及びます。
劇場全体を使った演劇といった様相で、見ていて飽きませんでした。

ラストは、奴隷たちが光の彼方に消えて終了。
カーテンコールも無く、そのまま芝居は終了となり、客は劇場から退出させられます。
これも「寺山演劇」の個性か。
観客は「奴婢訓」の世界に迷い込み、その異様な景色に触れて、また現実の世界に戻っていく、ということなのか。
あくまでも世界観の構築にこだわる姿勢に感服しました。


ストーリーは、各所に支配組織に対する皮肉が込められていたようですが、難解すぎてあまり理解できませんでした。
ラストは主人不在の中、奴隷たちが荒れ狂って終わるというもの。

僕も平日は主人不在の組織で奴隷となっているので、荒れ狂ってやろうかと思いますw


それはそれとして、今回の目的はとある人の芝居を見たかったからなのです。
その人とは
みんち
ミンチ


小見川千明
小見川千明

舞台に立った時の小見川の芝居が見たくて来たのです。

ただ、出演者はみんな白塗りなので小見川の存在に気づけるか不安でした。
舞台が始まってしばらく経ったとき、小見川らしき人物がステージの後ろの方でウロウロしているのを見つけましたが、いまいち確信を持てませんでした。

ただ、その人物が喋った瞬間、そこには
歩鳥2
歩鳥ちゃんがいました。

アングラ劇団のシュールな演劇の中に響く、高らかなアニメ声。
聞きなれたあのジブリ甲高い声が小劇場の空気を変えました。

しかも、驚きはそれだけではなく、小見川の声量がめちゃくちゃデカい。
セリフも聞き取りやすいし、凄く良い声でセリフを喋っていました。

こんなの僕の知ってる小見川千明じゃない!

良い意味で裏切られました。

彼女は「奴婢訓」のオーディションを受けて、3日間のワークショップを経て今回の舞台出演を勝ち取ったのです。
舞台役者・小見川千明は凄く魅力的。
次回の万有引力の公演にも小見川の名前が入っているので、見に行こうと思います。


今回、万有引力の芝居を見に行ったのは10年振り。
あの当時も理解できなかったけど、その時はシュールな空間を心底楽しむ自分がいました。
それに対して今の自分はどうか。
アウトサイドな仕事をしている割には変に真面目で堅苦しく、サラリーマンよりも無駄な常識に縛られたつまらない糞人間になり果てている。
まさに10年以上前の自分が忌み嫌っていた人間。

今回の劇場には色んなお客さんが訪れていました。
僕の後ろにいた若い女性二人組は見た目はお洒落な方々なのですが、話している内容は「ここ(万有引力)は体を使う所が他と違う」「それが万有の魅力であってね…」とか、「大友(克洋)は漫画だけを書くべきだ」とか、いかにもサブカル大好きといったオーラをこれでもかと発散。
終劇後も、年配の男性二人組が寺山演劇のシュールな演出を熱く語っていたりと、この会場に集った大多数の観客がサブカルを心の底から楽しんでいました。

僕も10年以上前にパルテノン多摩で見た万有引力の野外劇に感銘を受けて、友人と夜通し語り合った過去があります。
そんな初期衝動を思い出させてくれたのが今回の舞台でした。

もう一度人生への探究心を持とう。
改めてそう考えさせられました。



(ゲル)





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