読む前からあちらこちらでとても陰鬱な物語というのは目にしていたんだけど、どちらかといえば明るくキャッキャした物語よりは暗い話のほうが好きだし、そもそも陰鬱っていったって限度があるっしょ、と読んでみたら想像以上に陰鬱でぶったまげた。
内容としてはひたすらに女の子が虐待されちゃう話なんだけど、とにかく内容が残酷!
どんくらい残酷かというと、読んでる途中何度も本を置いて読むのを止めたほど。
しかしこの小説の何より恐ろしいのはこの小説がおもしろいということ。
暴力的で、残酷で、絶望にあふれてて、それでいて救いが無いという、読んでいるとどこまでも陰鬱になっていく小説なんだけど、それでもこの小説はおもしろい。
そこでふと思うのは、こんな小説をおもしろいと思うってどうなんだろう?という疑問。
本当にすごく陰鬱な話なんだ。
読んでて明るい気分になんてこれっぽっちもならない。
そんな小説なんだから読むのやめちぇえばいいのに、おもしろいからどんどん読んでしまい、ついには暴力的で残酷なシーンをおもしろいさえ感じてしまう。
こんな残酷な物語をおもしろいと感じてしまった自分も恐ろしいし、何よりこの物語を読んだ多くの人にそう思わせるこの物語がなんだが恐ろしいなーと読んでて思いました。
他の人はどう思ったんだろうと気になってアマゾンの感想を読んでみたらおもしろい感想が多かった!
以下はおもしろいと思った感想の引用。
「私にとってはこの作品は完全に不向きで、心の底から不愉快で、二度と手にとりたくないものの一つだった。読み終えた本を手元に置くのさえ不快で、慌てて売ってしまったほどだが、それでも記憶の中になまなましく残る内容は、決して消えることはないだろう」
「ここまで陰欝な気分にさせる物語を私は知らない」
「普通のエンタメとして出版さているにも関わらず、この作品を純粋に楽しんで読めるのは真性のサドだけでしょう。
普通の人が読むと嫌な気持ちになると思います。
虐待系の話に感心がある人でも、素直に新書とか読んだほうがいいんじゃないでしょうか。
そのほうがショックも少なく、より現実を知ることが出来るでしょうし……」
- 関連記事
-