今回は芸術家、岡本太郎
漫画家の岡本一平と作家の岡本かの子の一人息子として生まれ、幼少より絵を盛んに描いていたが、ピカソに衝撃を受けて以来、ピカソを超えることを目標に絵画制作にのめり込んでいった。
その芸術観は既成の枠組みを嫌い、権威的なものには徹底的に反抗をし、常に人間としての自由を追い求めた。自分の作品をガラス越しで展示されることを嫌い、国立近代美術館で展示中だった「コントルポアン」が傷つけられた際に、それ以降関係者がガラス越しでの展示を提案すると激怒して、「傷がつけば、俺が直してやる」と拒否したという話があり、大作「明日の神話」はその太郎の意志を受けて渋谷駅に展示されている。
有名な太陽の塔は「世界を支えているのは無名の人たちである」と塔の内部に無名の人々の写真を並べたり、塔の目の部分を占拠し万博中止を訴えたアイジャック事件の犯人に対し、「イカスねえ。ダンスでも踊ったらよかろうに。自分の作品がこういう形で汚されてもかまわない。聖なるものは、常に汚されるという前提をもっているからね」と語った。
そうした考えを芸術作品以外に多くの著作に残した人ですが、生涯のパートナーだった岡本敏子が太郎の死後に出した本があります、これが一番人間臭くて好きです。
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